ドラゴンフォース65

A+リグ組み立て説明書の概要と補足


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やっぱり英語は苦手という方もいらっしゃいますので取り扱い説明書の概要を作りました。組み立てに必要と思われる部分のみを簡単に説明し、基本事項のみ補足しています。取扱説明書と見比べて使用してください。。
読んでも良くわからない等の場合、是非遠慮無くご指摘ください。修正等の参考にさせて頂きたいので宜しくお願いします。


ドラゴンフォース65 A+リグキット
組み立て説明の概要と補足


ドラゴンフォース65は当初キット標準のAリグ・セールと強風用のB、Cリグ・セールが規定されていましたが、弱風でのパフォーマンスアップのためA+リグとセールが追加されクラスルールも変更されました。開発チームは3年ほど検討したそうで、A+はとても良いバランスに仕上がっています。
DFはリグ交換が簡単なので風が弱くなったら交換して活用しましょう。面積が大きく速度が増します。弱風のレースでは必須のアイテムです。


UKの販売店RCYachtではキット同等の部分完成品を売っていますが、その他からリグのパーツやリグセットを購入した場合は自分で組み立てる必要があります。
米国の販売店、ドラゴンセーリングノースアメリカではA+リグの組み立てマニュアルを公開しています。
・DF65クラスルール・キットマニュアル・A+リグキットガイド
https://radiosailing.net/pages/dragonforce-65-restricted-class-rules

・A+リグキットガイド 日本語訳
本稿はこのマニュアルを補足します。ユーザーは既にAリグを組んでいると思うので、大体は理解できると思いますが相違点のみ説明しておきます。


●リグキットは各パーツがバラバラなので接着して組み立てる部分があります。各パーツには離型用のシリコン等が付着している可能性があります。接着部分は目の細かいやすりや300番程度のサンドペーパーで磨くと接着が確実になるそうです。(....が、私はやってません。(^^;)カーボンと瞬間接着剤は相性が良いのでそのまま接着してますが特にトラブルはありません。)やすり掛けの際にはカーボンの粉を吸い込んだり目に入れたりしないよう注意してください。

●接着剤は耐水性や強度があればいずれでも良いのですが、瞬間接着剤が適しています。ゲル状か高粘度だと垂れてしまわず、位置合わせや確認の時間も取れるので便利です。低粘度を使った場合は、例えばメインブームを接着する際に仮置きしたガイドアイを垂れた接着剤で誤って接着してしまったり、ブーム外周に盛ってしまうと後からガイドアイが通せなくなるので注意してください。ブームに固定するガイドアイの接着時にも他の可動パーツを誤って接着しない様に気を付けてください。

●グースネック部分は2ミリのビス・ナットで組み立てますが、回転軸になるので、この部分を強く締め付けるとプラスチック部品に負担が掛かり折れてしまいます。FAQ・ドラゴン組み立ての補足を参考にして締めすぎないように組み立ててください。

●ジブブーム先端のバランサー(カウンターウエイト)周りの作業についてもFAQ・ドラゴン組み立ての補足を参考にして、すっぽ抜け対策をしてください。ウエイトを無くしたり、トラブルが起こる可能性があります。シャフトの後端を軽く曲げてすっぽ抜け対策としますが、全く抜けないとジブセールのフォアステーが外せなくなるので加減・考慮してください。

●マスト材を扱う場合、まず初めにパイプの両端部に割れ(裂け)を防ぐための金属リングを接着します。パイプは竹のように簡単に割れるので、リングを取り付けるまでは取扱に注意してください。仮組等で割れてしまうと外形が変わり修正しないとリングが入らなくなります。

●DF65A+のマストは2分割されたパイプを組み立てます。最初に全ての端部に補強リングを接着します。(前述)その後ジョイナーで繋ぎますが、片側を接着した後、直線になっているよう注意して残りの半分を繋ぎます。平らな板の上等で固まらせます。長い定規を併用すると楽ですが、フローリングの継ぎ目や床と壁の幅木部分を使うのも良いです。ただし瞬間接着剤が付かない様にラップ等で養生してください。運搬の都合等で2分割を残したい場合は残りの半分を差し込むだけでも使うことは出来ます。パイプ径の誤差でガタがある場合、薄く瞬間接着剤を塗って径を増すとマシになります。

●A+の場合、マスト上端のカーボン製クレーンの前側の穴 (アイ)がジブのアタッチポイント(キット取扱説明書9ページ、写真11の部分に相当します)になります。この部分には短いダイニーマコードで金属リングを結び付けます。そして金属リングにジブステー、ジブハリヤード、トッピングリフトの3本を接続して使います。
このダイニーマコードとリングはジブセールが微風でも開きやすくなるエ夫で、A+リグのみに許されている機構です。リングの位置もアイから30mm以内とクラスルールで決められています。短かすぎるとジブブーム後端やジブトッピングリフトが後退するのでマストに干渉する可能性が出てきます。注意しましょう。(長いと調整代が取りにくくなりますがそれは後述)
前述のDSNAの英文説明書、C)の5項です。当該の写真も参照してください。


●セッティングの際、バックステークレーン後端のアイ(穴)を基準にスターン(船体後端)のフック上端までの距離(つまりバックステーの長さ)が949mmになる様調整します。
キット取扱説明書10ページの図を参照してください。
注:ただし、これらの値はセール等によって変わる場合があります。(例えばサードパーティー製セール)

●A+リグを使用するにはA+セールが必要です。ルール上、他のセールを取り付ける事はできません。

●A+セールのフォアステーは多少長めになって居る事があります。その場合、アタッチポイントになる金属リングとの距離が少なく調整代が多く取れません。バウジーを組む場合はコンパクトにくみましょう。調整代が不足する場合、フォアステー末端を作り直す事も可能です。釣り具店で金属ワイヤー製のテグスに使うスリーブを手に入れ、切断したワイヤー先端を折り返して通し、ペンチ等でスリーブを潰します。
スリーブを使わずにキットの状態のワイヤー末端を単純に折り返して、ダイニーマ等の糸で巻き瞬間接着剤で固めても問題無く使えています。折り返した部分はラフタブリング(ワイヤーが通っている補強クロス製の筒状の部分)内に押し込んでしまうと良いです。

●リグセールチューニングについては他のデータ(例えばフィルさんの)を参考にすると良いでしょう。基本的にはAリグと同様ですが、メインのツイストだけはAリグより少し少なくなります。ジブセールがマストトップまであるのでメインセール上部の失速が遅くなるためです。Aセールと同じ様にツイストをつけるとA+メインの上部は裏風を受けて逆側に凹む状態になってしまい、パワーダウンします。

●A+リグは風速3〜4m以下をカバーする様に設定されています。それ以上の風速ではAリグを使用してください。上手な人は4mを超えても使用できますが、それでも長いメインブームが水を掬ったり、タッキングに失敗するリスクが増えたりします。3m程度からAリグ(操作性に勝る)との差が無くなって来るので風が強くなってきたら無理せずリグ交換しましょう。

●Aリグを装備したDF65はRG65規格に準拠していましたが、A+リグはこの範囲を超えています。A+リグはDF65のレースで使用してください。


ドラゴンフォース65に関する情報やクラスルールは
www.dfracing.world
www.dfracing.world
のサイトに掲載されています。

(C)J750 2019.07.31
(DF65の発展に寄与する目的であり、内容を改変しない場合のみコピー配布等の使用を許可します)(^^;)
(2019.12.04 補足情報追加)
(2021.02.01 補足情報追加)
(2021.02.02 補足情報追加)
(2022.08.30 フォアステー取り付け部のリングの写真を追加、調整値を修正)
(2022.09.09 DeepL版日本語訳追加)






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