ドラゴンフォース65

組み立て説明書の概要と補足


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ドラゴンフォース65マニュアル
目次

・組み立て編

・帆走練習編






やっぱり英語は苦手という方もいらっしゃいますので取り扱い説明書の概要を作りました。組み立てに必要と思われる部分のみを簡単に説明し、基本事項のみ補足しています。項目先頭の番号が取説と写真の番号に対応しています。取扱説明書と見比べて使用してください。割愛した部分や細かい部分はかなり重複しているDF95日本語版も参考にしてください。

本文を利用される場合、キット付属の説明書を参照して頂くわけですが、利用可能な場合は 説明書原文PDF版 @ dfracingdotworld(但しV6)が役に立ちます。写真の解像度が高く拡大表示すると詳細がわかります。是非お試しを!

初めての方は FAQ ドラゴン組み立ての補足 FAQ 海や汽水域でラジコンヨット も合わせてご覧ください。

DFを組む場合、最初は説明書に忠実に従ってください。このキットは設計・設定、構造やパーツ、説明書の記述や順序、図など、全てが綿密に計画されかなり良く出来ています。クラスルールで変更が許されている事も僅かにありますが、十分な知識が無い場合に自己流で材料や構造を変更したり、説明と異なる組み方をすると、殆どの場合能力や扱いやすさがダウンします。クラスルールでも説明書通りに組み立てることが指定されて居ますので、今後レースに出てみたい方は特に注意してください。
DFクラスルール

この解説を読んでも良くわからない!等の場合、是非遠慮無くご指摘ください。修正等の参考にさせて頂きたいので宜しくお願いします。


ドラゴンフォース65 バージョン6・バージョン7版
  組み立て説明の概要と補足


各部の名称

ヨットの用語は特殊な物が多いですが基本的なものだけでも覚えておくと便利です。(例えばベテランに質問をする場合に正確に伝わり的確なアドバイスが貰えます、またルールに関係する事もありいつか役立ちます)

バウ:船首、船体の前方部分
スターン:船尾、船体の後方部分
ポート:船尾から前方を見た時の左側、ヨットが左側から風を受ける状態
スターボード:船尾から前方を見た時の右側、ヨットが右側から風を受ける状態
ハル:船体
デッキ:船体の上面部分
キール:船体の下に付く水中の翼、横流れを防ぎキールバルブを支える
ラダー:方向舵
ラフリング:メインセール(後方にある帆)をマスト(帆柱)に取り付ける金具
フォアステーフィッティング: 前方からマストを支えるステー(支線)の取り付け部
フォアステー:前方からマストを支えるステー
ジブトッピングリフト:ジブセール(前方にある帆)の形状を調節するシート (紐/コード)
ジブセール:前方にある帆
ラフ:セールの前縁
グースネック:メインブームによってメインセールを支持し回転させるための 取り付け具
ジブブーム:ジブセール下端の前後を支え、セールを広げるための桁
カウンターウエイト:ジブブームの前後バランスを調整する錘
ジブシート:ジブセールの開度を調整するシート
キール:船体の下に付く水中翼で横流れを防ぐと同時に、キールバルブを支えて復元力を保つ
バックテークレーン: マストを後方から支えるバックステーを取り付けるための部品
リーチ:セールの後縁
メインセール:後方にある帆
バックステー: マストを後方から支える支線(コード)
ブームバング: メインブームの角度調節機構
バウジー(アジャスター): シートやステーの長さを調節するためのパーツ
メインブーム:メインセール後下端を支えセールを広げるための桁
メインシート:メインセールの開度を調整するシート
ラダー:進路を決める方向舵
キールバルブ:復元力を増すためキール下端に取り付けられる錘


組み立て


ディスプレースタンド
1 各パーツを組んで船体組み立てに使用します。注:フィールドではヨットが風にあおられてスタンドごと倒れ、艇の破損・浸水につながります。必ず地面に寝かせるか、スタンドを横倒しにしてその上に艇を寝かせて置く様にしましょう。大変重要なことです。
2 樹脂製の受けの部分をビスナットで組み上げます。
3 パイプを差し込んで組み立てます。注:パイプは使用過程でゆるくなってきます。コンパクトに収納する必要がなければ瞬間接着剤等で接着するとスッポ抜けがなくなります。ゆるくなってから瞬間接着剤等で肉盛りしたりパイプにテープ等を一部に巻いて対応しても良いでしょう。
4 注:横パイプは差し込むだけで普通は抜けません。
5 船体が当たる部分にスポンジテープを貼ります。注:レイダウンキットが含まれていないV6以前のバージョンでは、樹脂製の受けパーツの側面と下部横パイプにも滑り止めを施すか、 FAQ ドラゴン組み立ての補足 の様にビニールパイプを被せると寝かせたときに滑らず安定して使えます。

メインシートブライダル
1 船体に取り付け済みのメインシートブライダルを調整します。左右のバウジー(調節パーツ)をスライドさせ双方を45mmの長さにします。注:ブライダルリング(金属環)が船体幅のほぼセンターに位置する様になります。
2 ダイニーマコードを130mm切り取り、次ページの図示の様にバウジーを組みます。注:ダイニーマコードの切断は100均でプラスチック切断用として売っている刃にギザギザのついたハサミで切ります。釣具店のPEライン切断用ハサミでも切れます。これらのハサミが手に入らない場合はダイニーマコードを瞬間接着剤で固め、カッターで斜めに切って使用してください。カッターでダイニーマを切る場合は切れ味の良い黒刃がお勧めです。

バウジーの使い方
バウジーの使い方は次ページのメインセールの項に図解があります。穴を通すときは裁縫道具の糸通しを使用すると便利です。最後の5の部分は結んでコブを作り、抜けない様にします。ブライダルプレート側は縛り付けます。この部分も含め、組み立ての全てで結び目は瞬間接着剤で固め、後で解けないようにます。普通の 「ふた結び」(トゥー・ハーフ・ヒッチズ)等で大丈夫です。余ったダイニーマコードは切断しておきます。このバウジーの使い方は何度も出てくるので覚えて置いてください。

なお、キットに付属してくるダイニーマコードはかなり余裕を持って用意されています。足りなくなる可能性はまず無いので安心して作業してください。
最後の5の部分で結んでコブを作るのは普通にコブを作る 「止め結び」(ストッパー・ノット)等で良いのですが、本気でキツく締めるとコブが締まって小さくなるので抜ける事があるようです。締め過ぎないようにした大きなコブを瞬間接着剤で固めるか、通常、輪に1回通す所を2〜3回通すなどしてコブを大きくしてください。
コードの結び目が解けない様にしたり、コブを瞬間接着剤で固める場合、コードをアイやバウジーなどの他のパーツに接着してしまわないように注意しましょう。後で調整が出来なくなる場合があります。

キールとキールバルブ
2 キールにバルブをキールボルト(長い方)で取り付けます。注:付属のレンチを使って普通に締めてください。ガタツキが無ければ大丈夫です。力いっぱい締めたり大型のレンチを使う等で過剰に締めるとダイキャスト製のバルブが破損する等のトラブルの元になります。クラスルールで穴をテープ等で塞ぐ事は許されていますが、空洞に詰め物をして重さを増すなどをしてはいけません。
3 キールを船体に取り付けます。
4 キールボルト(短い方)を使いブライダルプレートを共締めする形でキールを取り付けます。注:こちらもガタツキが無ければ良いので締めすぎない様にしてください。締めすぎると船体に負担が掛かり破損の元になるそうです。長期保管、運搬の際にも船体に負担がかからないよう、キールを外してください。

ラダー
2 ラダーを船体に差し込みます。注:最近のロットは殆どガタがありませんが、古いバージョンの場合、樹脂パーツの穴径に誤差がある場合もあります。クラスルールで穴径を広げることや、広げた穴にスリーブを入れてガタを無くす事は許されています。
3 プッシュロッド側を先に通したティラーアーム(ラダーホーン)をラダーシャフトに取り付け、ねじ止めします。注:運搬等でラダーを取り外す時はこのネジで行いますが緩めたネジを失わない様にしてください。
4 プッシュロッド側もネジを締めて固定します。注:この時、プロポが用意できていれば一度電源を入れてラダーサーボのニュートラルを確認した上でネジを締めると良いでしょう。プロポが手元に無い場合は、最終調整の段階で、プロポの電源を入れてからこの部分のネジを一度緩めて調整して締め直します。船体を後方から見て、ラダーが真っ直ぐな向きになって居る様にします。

メインセールリギング
1 スライディングプレートの位置を確認します。注:出荷時、マストケースのスライディングプレートは中央付近にあるのが基本です。ズレて居る場合や固定ネジが緩んでいる場合は中央(後から2番目)のメモリに合わせて固定します。
2 メインブームのメインシートガイドアイが根元から80mmの位置になるようにシリコンリングを調整します。注:ガイドアイはシリコンリング前面に接する状態になり、80mmから後方へ動かないように機能します。
3 メインセールのラフ(前縁)のハトメにセールラフリングを取り付けます。注:この時、写真とは逆ですが、L字型とO型のフック機構が右サイドに位置し、L字の先端が下を向いている方が、後で引っ掛かりトラブルになりません。この時点ではフックをかけずに置く事でマストに通しやすくなります。マストに通してからフックをかけます。
4 マストスタブをマスト(ロングマスト/下部マスト材)下端に差し込みます。注:マストスタブには上下がありますので注意してください。カラーから下の方が長いです。またカラーは片方がベベル(斜めに面を取ってある)に加工されており斜めの方が下に向きベアリング内輪に接します。マスト関係のパーツは基本的には接着する必要はありません。接着した場合、剛性は少し上がり、ガタが減る事もありますが、トラブルや破損時に部分交換出来なくなるので自己責任でお願いします。特にマストスタブは組間違えも多いので接着しないことをお勧めしています。
5 マストをセールラフリングに差し込みます。
6 マストジョイナーとショートマスト(上部マスト材)を組みセールラフリングを通します。注:パイプの内径は誤差があるのでマストジョイナーがガタつく場合があります。マストが直線になる様に接着する事も出来ますが、接着する場合は平らな作業台を使うなどし直線性に十分注意して固定してください。
7 メインブーム(グースネック付き)をマストスタブの下から通します。130mmに切ったダイニーマコードをグースネック部のホールAに結び付けます。
8 7のダイニーマコードの先端をメインセール下端のハトメに通し、もう一度ホールAに戻して通します。その後バウジーの穴2個を通し、ホールBを通してバウジーに戻し最後の穴を通して結び目を作ります。注:セールラフの張力調整機構(カニンガム)を形成します。
9 ブーム後端にあるクリューフックにセール後端のハトメを掛けます。抜け止めのためフックをペンチ等で軽くつぶしておきます。注:万一、セールが突っ張った状態であればグースネック部分にあるブームバングのロックホイール(前方)のロックを緩め(後方から見て時計回りに回す)、調整ホイール(後方)を締めれば(後方から見て時計回りに回す)ブームが上方に動き、セールが緩みます。この部分でセールに張力が掛かるとセールが伸びてダメになるので注意してください。また、フックからセールを外す必要がある場合はマイナスドライバー等でフックをこじ開けてください。
10 マストヘッドプラグとバックステークレーンを組み合わせ、マスト上端に差し込みます。注:バックステークレーンの成形加工が粗い場合に穴にささくれが生ずることもあるそうです。必要な場合はバリ取りをしてください。小さめのプラスドライバーの先で擦れば十分です。
11 130mmに切ったダイニーマコードをマストクレーンの穴とセール上部のハトメに通して結びます。この際、セール上端がマストの補強リングの下端に位置する様に調整してください。補強リングの下端より下方にするとセール全体が下がり、セール前縁のテンションを調節するカニンガム(8の項)が機能しなくなります。コードを結ぶ際、全体を1つの輪にするより、上下それぞれを縛って中間を1本のコードにする方がセールが開きやすくなります。
12 900mmに切ったダイニーマコードをマストクレーン後端の穴に結び付けます。
13 バックステークレーンの穴から770mmの位置に金属リングを結び付けます。組み立て済みの船体をスタンドに乗せ、マストを立てます。 500mmに切ったダイニーマの先端を輪にして縛ります。構造は8ページ写真2を参考にしてください。先端の輪は 「二重止め結び」(ループ・ノット)で大丈夫です。輪の反対側の端をバウジーの2つの穴に通し、先ほどの金属リングに通して折り返し、バウジーの最後の穴に通して結んでこぶを作ります。先端の輪をトランサム(船体の後端)の金属フックに引っかけます。バウジーを調整して軽くテンションを掛けた状態にしてください。
バックステークレーンの穴からフックの上端までの長さが930mmになる様にバウジーを調整します。注:全て完成した後、リグ(セール付きのマストー式)を船体から取り外す際にはバウジーは動かさずにフックからシートを外します。リグ取り付け時も同様にすることでこのバックステーの再調整が不要になります。とても大切なことです。

ジブブーム
ブームに取り付けられているシリコンリングAとBの間の部分が前から63mmの位置になる様にします。ジブシートガイドアイの位置が160mmになるようにシリコンリングを調整します。注:ジブシートガイドアイがそれより前に行かないように機能します。
2 ダイニーマコードを350mmに切り取り、片側を20mmの輪にして結びます。輪の先端から50mmの場所に印をつけ、ジブブームフックダウンを用意します。
3 つけた印が根元になるようにフックダウンをブームに結び付けます。注:この際、結び目につける瞬間接着剤は最小限にし、慎重に作業して、ダイニーマコードがブームに固定されない様に気を付けてください。少量づつ何度かに分けて固めますが、高粘度またはゼリー状の瞬間接着剤を使用するのも良い方法です。
5 最初にジブブーム先端のジブブームバランサーを引き抜きます。シャフト先端についているバランス用の重りを一旦外し、ネジ部分に瞬間接着剤をつけてシャフトをねじ込み元に戻します。注:緩み止めになるので錘を失いません。
そしてジブセールのフォアステー(金属ワイヤー)の末端とジブタックフックを通しプラパーツに差し込み直します。注:この時、プラパーツごと引き抜き、飛び出しているシャフト先端5mm程度をペンチ等で軽く(僅かに)曲げておくと不用意にバランサーが抜けなくなります。(V5以前のモデルではセールを張って張力がかかった状態でバランサーのシャフトがが抜けるとプラバーツが破損するのでその予防にもなります。)
ジブタックフックをセールのハトメに引っ掛け、抜け防止にペンチ等で軽くつぶしておきます。注:ジブタックフックは前後が逆に組まれている場合があります。上部(大きな輪)が後傾しているのが正常です。また、フォアステーとジブタックフックの間に隙間がある方がセールが綺麗に張れます。
6 セール後端も同様にクリューフックをハトメにかけて処理します。
7 ジプブームフックダウンの輪をデッキアイ2に通し、デッキアイ4(フック)に掛けます。注:DF65バージョン4以降にはデッキアイ1はありません。一番前側のデッキアイ2の後、デッキアイ3も通すかどうかは好みで選べますが、やり方を変えると、張力が変わりセッティングも変わるので統一して決めておく必要があります。
8 ダイニーマコードを160mmに切り取り、ジブセール上端のハトメに結び、フォアステーフィッティングの穴を通してバウジーを構成します。注:ジブハリヤードとして機能します。
9 ダイニーマコードを160mmに切り取り、フォアステー末端に結び、フォアステーフィッティングの穴を通してバウジーを構成します。注:この時、写真の様に8で通したシートの前側を通すと癖が出にくくなります。この2つの調整機構は張力を掛ける方向で調整する事が多いのでバウジーの位置は上方、つまり調整代(引っ張り代)を多く残すようにしておいてください。作成後ゆるかった場合は最後にバウジーに通して結び目を作った抜け止め部分を引っ張って抜き出し、結び直せば長さが詰められます。
【注意】オプションのA+リグの場合は、フォアステーフィッティングの取り付け方が異なります。別稿の「DF65用「A+リグ」組立説明書の説明と補足」を参照してください。
11 ダイニーマコードを700mmに切り取りフォアステーフィッティングに結び付けます。この時、写真の様に他の2本のシートの後方で結ぶ様にします。
12 フォアステーフィッティングから概ね540mmの位置に金属リングを結び付けます。ジブブーム後端から出ているダイニーマコードをバウジーを使いながらリングへ通し、戻してバウジーで結びます。注:このダイニーマはかなり長いので余分は切断します。(旧バージョンではこれをそのまま使い、上部でバウジーを組んでいたためその名残です)
この写真で注意したいのジブブーム後端やジブブームトッピングリフトがマストやグースネック部に接触しない様にスペースがあることです。ぶつかりそうな場合はフックダウンとその前後のシリコンリングの位置をずらし、ジブブームを前方へ移動させて調整してください。

マストレーキ
ジブのフォアステーとバックステーを調整してマストの前後方向の傾きを確認します。バンパー後端(バンパーと船体の境目)からフォアステーフィッティングの穴までが750mmになる様にバウジーを調整してください。以上で船体の組み立ては完了です。
注:この項、正確にはフォアステーフィッティングの位置が決まる訳で、マストレーキ(前後方向の傾き)と、マストベンド(後方へ撓って曲がる)の両方に関係します。バックステーの長さはマスト関係のパーツの組み付け状態で変わることがあります。場合に依ってはバックステーを調整する必要があります。適切に調整するとマストは弓なりに緩く後方へ曲がった状態になります。これが適切なマストの状態/バックステーの長さです。

RCプロポ搭載
1 送受信機レスのプラグアンドプレイ仕様の場合、2CH以上のプロポが必要です。カー用ボート用等の2スティックプロポに倣って左スティック上下でセール(ウインチ) サーボ、右スティック左右でラダーを操作(モード2と呼ばれる方式です)します。(他のモードでも差し支え有りませんが、他のユーザーやベテランに艇を試してもらう事等が出来なくなります)一般的に受信機のチャンネル1スロットがラダーサーボ(オレンジ、赤、茶色の配線)、チャンネル3スロットがセールサーボ(白、赤、黒の配線)ですが、コネクターの位置、差し込む向き等はご使用のプロポの説明書を参照してください。空物用の送信機を使用する場合、ラダーサーボを操作するのはエルロンチャンネル、セールサーボを操作するのはスロットル(エンジンコントロール)チャンネルと表記されている場合が多いです。
スイッチ経由でバッテリーに繋がる電源のコネクター(赤と黒の配線)について、説明書ではチャンネル5スロットを図示していますが一般的には受信機のどのチャンネルスロットでも動作します。向きだけ合わせてください。
当方サイトFAQ 28プロポ関係の項には幾つかの実例が示してありますので参考にしてください。
また、ヨット用お勧めプロポ (2019版)にはセッティング例の動画もあります。
2 乾電池やエネループ等の場合は付属の電池ボックスを使用しますが、メカトレーのカバーを外すと電池ボックスが縦置きに収まる構造になっています。注:クラスルールで最低重量45g以上であれば小型の充電式電池を使用する事が出来ます。その場合はメカトレーに乗せ、付属のシリコンOリングで固定します。乾電池の場合も浸水対策として横置きにしても構いません。写真2は新型のウインチサーボ(DF65 & DF95 アップグレードウィンチサーボ(両クラス用ドラム付) 881564)の搭載状態です。オプション購入の場合、ドラムは2種類付属していますが、DF65クラスルールでオレンジ色の小径ドラムを使用することが指定されています。
4 ラダーのニュートラル(中立位置)が狂っている場合はティラーアーム(ラダーホーン)のネジを緩め、ロッドとの位置関係を修正します。プロポのスイッチを入れてラダーサーボがニュートラルになっている状態(スプリングでニュートラルに位置します)で、艇の後方から観察してラダーの向きを確認してください。
5 ウインチラインのストローク(セールサーボを引き込んだ場合と繰り出した場合の動作幅)は115mmが推奨ですので、送信機のエンドポイントやデュアルレート機能を使える場合は調整してください。この値にならなくても致命的では無いので、それらの機能のないプロポの場合はそのまま使用します。
シーティングセットアップ(動索の設定)
1 コントロールシート(動索)を図に従ってを取り付けますが、その際にウインチラインはセールサーボで巻き込んだ状態(一番引き込んだ位置)、つまりクリップが後ろ側の位置にある状態でコントロールシートの長さ調整をします。注:その一方、コントロールシートが完成した後でクリップにシートを取り付け取り外す場面では、ウインチラインを送り出して緩めた状態にすれば、バウジーに触らず再調整不要で取り付け取り外しをする事が出来ます。とても大切なことです。
2 ダイニーマコードを500mmに切り取り、片方の先端にジブブームフックダウンと同じように輪を作ります。
:輪をウインチラインのクリップに掛け、反対の端を、:ブライダルリングを通し、:メインシートガイドアイを通し、:バウジ一の2つの穴を通し、:Oリングを通し、:メインシードガイドアイを通して戻り、:Oリングを通し、:バウジーの最後の穴を通して結んで抜け止めをします。Oリングを通す場合はつまみ上げるかマイナスドライバー等をOリングに差し込み、脇の隙間を通します。バウジーの最後の穴を通した後、結び目を作る前にバウジーの位置を確認します。バウジーは写真の様に前(C)後(F)のシートガイドアイの中間付近にあると調整代が大きく取れます。
3 ダイニーマコードを700mmに切り取り、片方の先端にジブブームフックダウンと同じように輪を作ります。
:輪をウインチラインのクリップに掛け、ブライダルリングのシートの下を通し、:デッキアイ6を通し、:デッキアイ5を通し、:ジプシードガイドを通し、:バウジーの最初の穴2つを通し、:Oリングを通し、:シードガイドを通して戻り、:Oリングを通し、:バウジーの最後の穴を通して結んで抜け止めをします。バウジーの最後の穴を通した後、結び目を作る前にバウジーの位置を確認します。(I)と(L)の中間に位置する様にしますが、その時(I)と(H)の間が30mm程度の距離になる様にシートに少し余裕を取ります。ジブブームを軽く押して(外側に向けて)シートを張った時にブームの後端が船体の側面角の付近に位置する様にしましょう。
5 クリアハッチに防水パッチを貼り付けます。防水パッチの剥離紙を剥がして裏返しに置き、その上にクリアハッチを載せます。そのまま開口部に載せ、周囲を貼り付けて防水構造とします。また、マスト横の小さな開口部も付属の防水パッチでシールします。
注:説明ではこの段階でハッチを閉じてますが、念のため走らせる直前まで待っても大丈夫です。動作確認を行うなどして不具合が無いことを確認してから閉じましょう。マスト横の開口部はこの段階でシールして構いません。
電池交換等の際には防水パッチを剥がしますが再使用を繰り返すと粘着力が落ちるため防水パッチは定期交換が必要です。防水バッチはオプションで発売されていますが、同様の他の粘着シートを使用する事もクラスルールで認められています。また、クリアハッチは防水パッチを張り付けやすくするために使われていますが、クリアハッチ単独で使用して周囲をテープでとめても良いとクラスルールで認められています。ビニールテープ、ポリエステルテープ等の耐水性のあるテープが使用可能ですが、張り付ける際に重ね目に必ず段差が出来ます。隙間になるので爪の先などで押しつけ確実にシールする事が非常に大切で、これを怠ると必ず浸水します 当方サイトFAQ 30防水関係の項には説明が示してありますので参考にしてください。とても大事なことです。


最終調整

セールとリグはヨットにとってエンジンです。正しく調整して力を発揮させましょう。許容誤差は例えば角度で2〜3度程度、距離や長さは3〜5mm程度の精密な調整が必要です。この最終調整の項目は全て非常に大事なことです。図や写真と見比べて可能な限り正確に合わせるようにしてください。

ブームの開き具合
13ページの図と写真をよく見て同じになるように各部の設定をしてください。
シートイン
セール(ウインチ) サーボを一杯に引き込んだ状態(クリップが動作幅の最後端)でのジブブームとメインブームの開き具合を確認します。ブームは船体のセンターまで引き込んではいけません。ジブブームはブームの後端が船体側面付近に位置する様にバウジーで調整します。メインブームは後端が船体後部にあるコックピット 凹部)の段差の付近に位置するようにバウジーで調整します。
注:セール(ウインチ) サーボを一杯に引き込んだ状態を確認する際、手でブームを押したりヨットを持って団扇のように仰ぐ方法もありますが注意が必要です。ブームを手で押したり扇いだりする場合、力を入れすぎると実際の風圧よりブームが余計に開く事になります。この状態で調整してしまうと、特に弱い風等ではセールやブームが開きにくくなります。ヨットが走らなくなるので注意しましょう。ヨットを横倒しにして自重で下がる状態にして、所定の位置に来る様にセットすれば失敗しません。勿論、予定以上の風圧が掛かった場合にはセールやブームは余計に開く形になりますが、それは特に大きな問題にはなりません。
図は右側に開いた状態を示していますが左側も同様になって居る筈です。左右が均等でない場合はメインシートガイドリングの位置を見直します。
シートアウト
セール(ウインチ) サーボを一杯に出した場合(クリップが動作幅の最前端)、両方のブームは開く事が出来ますが、90度まで開く必要はありません。説明図を参照してください。動作幅が調整出来ないプロポの場合、ブームを開いた時の角度より閉じた時の角度(位置)を優先してください。
説明書で設定されている状態で走らせ、風上に向いて止まってしまう事が多い場合、メインブーム後端が船体の側面に位置する所までメインブームを開いてセッティングすると止まりにくくなります。覚えておきましょう。

セールのツイスト
ジブセール
中央左写真のようにジブセールが捻れた形(ジブセールのリーチ(後縁)が膨らんで開いた形状)を作ります。ジブセールのリーチを調節するにはジブトッピングリフトを短く詰めます(バウジーで短く調整してブームを持ち上げる)。写真中央左ではジブセールのリーチとトッピングリフトに隙間がある事が解ります。この間隔が中央付近で40〜45mm程度になるように調整してください。
注:トッピングリフトにテンションを感じないか弱い場合、たぶんジブステーのテンションが不足しています。ジブステーのバウジーでテンションを掛けると、トッピングリフトやリーチにテンションが掛かります。
ジブステーのテンションは旗を想像してみてください。風上側(前縁)の上下をピンと張った場合に比べ、緩いと中央部が弛み(サギング)、大きくはためく状態になるはずです。これは大きな抵抗になり。セールの翼型を壊すことを意味します。一方、極端な微風の場合だけはジブブームの自由な回転を妨げるのでジブステーテンションはきつ過ぎないほうが良いでしょう。(微風ではサギングしないため)
メインセール
メインセールも捻れており、写真中央右を見るとメインセールのリーチとバックステーの間も開ている事が解ります。この間隔が中央付近で70〜80mm程度になるよう調整してください。ブームバングの調整ダイヤルを締める(後方から見て時計回り)とメインブーム後端が持ち上がり、メインセールのリーチが開きツイストが増えます。メインセールのツイストが多いと風上へ上る能力やトップスピードは少し落ちて来ますが格段に操縦しやすくなります。慣れないうちはメインのツイストを多目にすると良いでしょう。逆にツイストを減らすと自転車や車がトップギヤになる様なもので、最高速は伸びますが、トルクが減って低速からの加速が鈍ったり、最悪の場合加速し切れず失速して走り出す事すら出来なくなったりします。また、風上に向く癖が出るので、風上に向いたまま止まってしまう様になります。大変扱いにくくなるので特に注意してください。

セールのキャンバー
写真中央左と写真下を見るとセールの底辺部分が膨らんでカーブ(キャンバー)を作っている事が解ります。ブーム後部のシリコンリングを移動させ、クリューフックの位置を前方へずらすとキャンバー(カーブ)が増えます。ジブセールのキャンバーはブームを基準にして25mm程度の深さに、メインセールのキャンバーは20〜25mm程度の深さにセットします。キャンバーが深いと風上への上り角度は少し落ちますが、トルクが増し風向き変化に強くなります。キャンバーが浅いと扱いがシビアになります。


その他

キット標準のセール(AセールとAリグが付属)は風速5〜6mまでで使用する様に設定されています。慣れてくればこれ以上の風速でも走れますが、通常はオプションのBリグ・セールやCリグ・セールを使用してください。リグ・セール交換の目安は風上方向を通過する方向転換(タッキング)に何度も失敗する場合や、風下へ向けて走るランニング時にバウ沈(水中へダイブする)場合です。Bリグ・セールは風速10m程度までCリグ・セールはそれ以上でも走れます。
また、風速3m以下であればA+リグ・セールを使用する事で標準のAリグ・セールよりパワフルになります。

使用後はパッチを剥がしたりクリアハッチを外すなどして船体内部の湿気を取り除いてください。海や汽水域で使用した場合はハッチを外す前に各部を十分な真水で洗い流してください。またベアリング等の金属部分にCorrosionXの様な防錆剤を塗布してください。淡水のみで使用する場合も万一ベアリングのハウジングが錆びると交換不能になるので定期的な注油や防錆をしてください。

分解と組み立ての手順 【重要】 使用後にリグ・セールを船体から外すときは、以下の手順で行います。
この時、バウジーには一切触らないでください。
1 メインとジブのコントロールシートをウインチラインのクリップから外す。
2 バックステーをスターンのフックから外す。バックステーは絡まないようにマストの根元かグースネック(ブームの根元)付近にマスキングテープ等で止めておく。
3 ジブのフックダウンをアイ4(フック)から外す。
4 ジブブームをそのまま後方へ平行移動させメインブームに重ね、両方のブームをタイラップかベルクロで止める。
5 この状態にしてからマストを船体から抜く。
組み立てる場合は逆順で行います。

ウインチラインは必ず巻き出されたセール全開の位置にしておきます。そうするとバウジーを操作せずリグの脱着が可能になります。バックステーを止めることと両ブームを纏めることで、ステーのバウジーが緩んでズレる事やねじれてしまう事を防げます。また、風にあおられてセールが痛むことを防止できます。
この様に、組み立て分解やリグ交換が簡単である事と、その際にバウジーを触らないので調整動作が含まれず毎回セッティングを維持出来る事がDFの最大の利点です。
当方サイトFAQ 24ドラゴン組み立ての補足の項には説明が示してありますので参考にしてください。

艇を組み立てたまま室内でディスプレーする場合はスタンド下部の横パイプに適当な板等を渡すなどしてキールとバルブの重さを支える必要があります。ドラゴンフォース65はレース艇なので不必要な重量・強度は削られています。走航以外の荷重や負担が長時間掛かると船体にクラックが入る等のトラブルに繋がる可能性があります。






取扱説明書14ページ  基本的なセーリングの用語と操縦の解説


基本的に進みたい方向に舳先を向け加速するスクリュー駆動式ボートとは違い、セールボートは興味深いチャレンジを与えてくれます。帆走するには、常に水の動き、突風、風向の変化に反応する必要があります。これらの反応は、その後、出来る限りベストなコースを見つけるためにラダーやセールの調整を必要とします。実際の「水の上」での経験に勝るものは無く、最初の数回外で走らせた後にセーリングの「芸術」についてより良い理解を得るためにこの取扱説明書をもう一度読みたくなるでしょう。また、セールについて学ぶときに出来る限りセーリング用語を覚えるとスポーツとしての側面を把握しやすくなります。(ドラゴンフライト95取扱説明書日本語版より)


基本練習の方法

取り扱い説明書14ページにはヨットの操縦に関する説明図が掲載されています。この図はヨットの操作、セーリングのすべてを網羅しているので馬鹿にせず練習してみてください。この練習は、繰り返しすればするほどヨットがうまくなります。なぜ?と思われるかもしれませんが、ヨットは風で走るものです。その風はいつも一定ではなく、その時々で変わります。その為、この練習を繰り返しても、毎回違った経験と練習が出来るのです。その経験はレースに出場するようになっても役立ちます。経験豊富なベテランもレース前のウォーミングアップや艇の確認、条件の把握の為に必ず類似の事を行っているのです。

注意点
図では上の方が風上です。風が図の上の方向から下の方向へ吹いている場合を示しています。初心者の場合は練習もこのようなレイアウトで行う方が楽です。逆など異なった風向きでは、操作に慣れない場合やトラブルの場合にうまく手元に戻せなかったり、回収できなくなる可能性もあるからです。対面操作と言って、向かってくるヨットを操作するとき(対面操作という)、送信機の操作方向とヨットの旋回方向が逆に感じる場面があります。ヨットは風上へ向かう方が難しいので、慣れないうちはこの図の向きにしてその部分を解りやすくしましょう。
また、万一の場合、対岸まで回収に行ける小さな水面があれば理想です。もちろんベテランや経験者が居れば別ですが。

スタート(ブロードリーチ)
まず、スタートは図の一番下の位置に書かれている通り、風を横から受ける様に(ブロードリーチと呼ぶ)浮かべます。セールは半分程度、約45度開いた所から始めます。
この図は反時計回りに回っていますが、それは実際のレースが反時計回りである事が多いからです。練習の仕方が理解できていれば逆回りでも構いません。また、慣れてきたら意図的に時計回りにすることも良い練習になるでしょう。
ヨットを加速させる為セールを少しだけ引き込んでみましょう。例えばスティックを下から3分の1当たりまで引き込む(左側のセールコントロールスティックを手前に引く(下にする))とヨットは加速します。(もちろん条件により違う事があります。セールを引き込みすぎると逆に加速できない場合もあります。最初から引き込んでいてはいけません。走り出してから徐々に引き込むことが大事です。)

ラフィングアップ
ラフィングアップは現在の進行方向から風上側へ進路を変える操作の名前です。ヨットが動き出している状態からセールを全部引き込み、ラダーを左に操作(右のラダーコントロールスティックを左に動かして戻す)して、船体の向きを風に対して45度の角度へ向けます。ラフィングアップは必ずヨットが動き出してからしてください。動いていないとラダーが効きません。ラフィングアップにはセールを引き込む操作が伴いますが、動いていない状態でセールを引き込むと止まったままになってしまいます。

クロースホールド
クロースホールドは風に対して45度の角度で風上へ向かう帆走状態の名前です。船体が45度より風上へ向いてしまうとセールは風を受ける事が出来ません。旗の様にパタパタとはためくシバーという状態になり減速してしまいます。シバーしない様に、セールが風を受けるようにラダーで微調整します。ラダーでセールの向きを変えてセールに風を当てるということです。セールは一番引き込んだ位置で構いませんが、万一止まってしまった場合はスタートの状態から再度走り出す必要があります。
クロースホールドには船体の左側から風を受けるポートタックと右側から受けるスターボードタックの帆走状態があります。
※風上を向いたまま止まって動けなくなった場合、セールを開いて待っているとヨットの向きが変わります。風を受ける角度まで向きが変わったらセールを引き込んで再スタートさせましょう。セールを閉じたままだと動き出すことは出来ないので覚えておきましょう。

タッキング
風上へ向かいながら方向転換し、風向きに対して逆側45度の進路にする事をタックまたは、タッキングと言います。セールはそのままでラダーを左へ操作して船体の向きを逆側の45度へ向けます。この時、ラダーは最初45度から風上へ向く間は半分程度の操作量とし、風上を過ぎたら素早く全量操作するのがベストな方法です。操作量が少なかったり、途中で操作を戻してしまうと、新しい方向で風を受けられずヨットが止まってしまいます。逆側でしっかり風を受ける所まで躊躇せず方向転換しましょう。船体が逆側の45度に向いたらラダーは元の中立位置に戻します(ステックはスプリングで戻ります)。
スターボードタックとボートタックを繰り返しながら風上へ進みますが、タッキングを頻繁に繰り返すと速度が落ち、ラダーが効かなくなるので注意しましょう。

ベアリングアウェイ
ベアリングアウェイは現在の進行方向から風下側へ進路を変える操作の名前です。スターボードタックのクロースホールド状態からラダーを左に操作して船体を風上から90度の方向へ向けます。横から風を受けるスタート直後と同じで、セールは半分、約45度(状況によっては3分の1程度)の引き具合にします。
適当な強さの風の場合は問題になりませんが、強い風の中ではセールを開かないとベアリングアウェイしにくかったり出来ない事があります。ベアリングアウェイにはセールを開く操作が伴います。ただし、必要以上に開きすぎるとセールはシバーします。

ビームリーチ
風を横から受けた帆走状態です。ラダーは中立位置が基本ですが、船体が風上から90度の方向を向いて帆走するよう調節します。セールスティックは半分程度の操作で45度程のセール開度を基本にしますが、もう少し引き込み3分の1程度にすると速度が上がる可能性もありますが、引き込みすぎると風上へ向こうとするので注意してください。

ブロードリーチ
斜め風下へ向かう帆走状態です。ラダーを左に操作してベアリングアウェイさせ、船体を斜め風下へ向けます。風上から135度、つまり風下45度に向いたらラダーは中立にしますが進路を保つように調整してください。スティックは上から3分の1程度の位置(3分の2程度のセールの開き方)にしてビームリーチより多目にセールを開いた状態にします。

ランニング
ランニングは風下方向へ向かう帆走状態です。更にベアリングアウェイして船体を風下の方向へ向けます。セールスティックは一番上の位置にしてセールを全開にします。風の状態によってはジブセールとメインセールが左右に開く観音開きという状態になります。ランニングにもポートタックとスターボードタックのランニングがあります。
開き方が入れ替わる(入れ替える)事をジャイブ、ジャイビングと言います。

ブロードリーチ
先ほどと同じ斜め風下へ向かう帆走状態ですがここでは向きが変わっています。ラダーを左に操作して船体を先ほどとは反対側の斜め風下へ向けます。風上から135度、つまり風下45度に向いたらラダーは中立にしますが進路を保つように調整してください。セールスティックは上から3分の1程度の引き方(全開から少し閉じた状態)です。状況によっては、セールは観音開きの位置から自動的に向きを変えるでしょう。

ラフィングアップ
更にラフィングアップして、最初のスタートの向き、つまりビームリーチの帆走になります。これで最初に戻りました。

もう一度、もう一度・・・・と繰り返して走らせましょう。上手くいくとヨットは速く走ります。 また、ミスをすると減速したり、止まってしまうかもしれません。どうすると速く走るのか、試しているうちにヨットの操作が身に付きます。


初めてラジコンヨットを操作するにも説明や動画があります。参考にしてください。


蛇足

練習のコツはあまり遠くで行わないことです。近くで練習するとヨットの状態が見やすいうえ、前回と今回の比較がしやすくなり善し悪しが比べ易くなるので反復練習の効果が出ます。

また、慣れてきたら小さな円や大きな円を描いて回ってみましょう。小さく回る際はクロースホールドのタッキングを1回にすると良いです。小さな円では操作が忙しくなり素早い対応が身に付きます。大きな円では周回に時間がかかるのでその間の風の変化や、場所による強弱なども知ることができます。

止めずに周回できる様になったら出来る限り速く走る練習をしましょう。速く走らせるコツはまず最初に進路を定め、セールの角度を適切に合わせることです。(前述のように強風下におけるベアリングアウェイの場合には同時操作が必要な場合があります。)頻繁に進路を変えたり蛇行するとその度に必要なセールの角度も変わってしまうのでややこしい上に効率が悪くなります。セールから最大のパワーを得るには適切なセールの角度が必要です。どの様な方向に進んでいる場合でも、セールを開きすぎるとシバーします。セールを閉じすぎると風を押しとどめてしまうのでやはりパワーダウンします。一端進路を決めたらセールを微調整して速くなるポイントを探ります。基本的にはシバーした所から少し閉じて行き、シバーが止まった辺りが最大パワーになるセールの角度です。状態が判らなかったら一端セールを開いてシバーさせてから閉じればよいでてす。

強い風でも弱い風でもその時の最大速度を探ります。これがヨットの醍醐味で奥が深い所です。

漫然と走らせているとヨットは飽きるかもしれませんが、繰り返すうちに自分が上手くなることが実感できればヨットを飽きる事は無いでしょう。工夫すると速く走れる。それがヨットなのです。(ただし、何も考えずのんびりヨットを走らせるのも癒やされて良いものですよ!(笑))

繰り返しになりますが、スタートは横風で!
セールを少し開いた状態から!!
そしてセールを少しづつ閉じてシバーが止まる所を探る
万一減速したり止まってしまった場合も、スタートのポジションを思い出し、そこから走り出す様にしましょう。
ドラゴンフォース65はレーシングヨットなので走り出しにコツがいるのです。一旦加速してしまえばレーシングヨットならではのスピードが楽しめます。

補足事項についてはドラゴンフライト95取扱説明書日本語版の14ページも参考にしてください。



ドラゴンフォース65に関する情報やクラスルールは
www.dfracing.world
のサイトに掲載されています。

(C)J750 2019.07.23
(DFの発展に寄与する目的で、内容を改変しない場合のみ使用許可します)(^^;)



2019.07.24 少しだけ補足追加
2019.08.19 帆走練習編を追加
2019.09.19 誤字脱字修正、少し補足
2021.01.07 各部に加筆
2021.01.13 用語を追加
2021.03.09 結び目について補足

2021.04.29 全体に補足
2021.06.16 全体に補足
2021.08.11 結び目について更に加筆
2022.02.10 部分的に修正
2022.02.11 部分的に修正
2022.03.11 V7関連とその他加筆
2023.10.11 部分的に修正加筆

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